ネット情報!?から始まったブーム
どこからか?突然始まった、「太グリップは飛ぶ」の都市伝説的なブームですが
実は「飛ばなくなった」「方向性が悪くなった」「当たらなくなった」と悩むゴルファーも急増しています。
しかも、中には「50ヤード以上」飛ばなくなり大スランプになるゴルファーも現れています。
一体、グリップには太くなることでゴルファーにはどんな事が起きているのでしょうか?
そもそもグリップメーカー各社には「スタンダード」サイズが存在している
まず、グリップメーカーそれぞれには「スタンダード」サイズが存在します。
ゴルフプライド「CP2 Pro」グリップを例に上げてみると
・「スタンダード」を中心に
・スタンダードより細めの「アンダーサイズ」
・スタンダードよりやや太くて重い「ミッドサイズ」
・さらに太くて重い「ジャンボサイズ」
が存在します。
多くのPGAツアー選手が「スタンダード」サイズを使用しています。一方で、B・デシャンボー選手のように「明確な目的と理由」に基づいて太いグリップを使用する選手も登場しています。
ちなみに、B・デシャンボー選手が使用しているグリップはこちら。
グリップ交換前後のクラブ総重量やバランスに注意
写真は、実際に相談にいらっしゃったゴルファーのクラブ。
各パーツ&クラブ総重量の「軽量効果で飛ばす」特長を持っている「NEXGEN」ドライバーに、
純正グリップに比べてはるかに重いジャンボグリップを装着したために何と50g以上もクラブの重量アップしてしまい「50ヤード以上飛ばなくなってしまった」(本人)結果に。
太グリップに交換する事は、重量などクラブ全体のバランスが変わる事による影響も考慮しながら「試してみる」ことをお勧めします。
テニスも野球も「太グリップ」スピードアップの成功例は極めて少ない
「ザ・ゴルフィングマシーン」訳書を行うなど、海外の歴史的レッスンに詳しい大庭可南太コーチによると
グリップが太く重くなる事には「メリットとデメリットがあります」と言います。
「ゴルフが道具を使う以上、【ゴルファーによる使い方】によって効果は異なります。
基本的には
・重グリップによる「ヘッドを軽く感じる」カウンターバランス的な効果
・グリッププレッシャーの最適化
・手首の使いすぎによる再現性の改善
がある一方、
・クラブ重量アップによるヘッドスピードダウン
・ヘッドの重さを「感じにくくなる」
・太すぎるグリップによる感性の鈍感化
もあります。
ちなみに、
野球のバッターでグリップが太くなったことで打球の飛距離が大幅に伸びたりテニスのグリップを太くした事でサーブやスマッシュのスピードがアップしたデータは見つかりませんでした」(大庭)
「試してから徐々に採用」が、太グリップ【安定感アップ】の効果
太グリップで効果が大きく出た人の多くは、
「スタンダード」から徐々に太さを変えてテストしながら【メリットのある太さを選んで】装着したケース。
「当たりが不安定でミスヒットが大かったのですが、イオミックのミッドサイズをじっくり試してみて手首の使いすぎやヘッド軌道の再現性が上がる太さに辿り着きました。太グリップが飛ぶというよりも、ミート率が上がってショットの再現性が上がった実感が大きいですね」(Yさん)
グリップメーカー各社のHP&グリップ交換会をチェックしてみよう
グリップメーカー各社のHPやツアープロ情報などをチェックしてみると、誰がどんなグリップを使用しているのか?参考に出来ます。また、練習場などではメーカーのグリップ交換会なども開催されています。偏った情報だけを過信せず、手軽に交換できるグリップを「試してみる」ことをお勧めします。